周囲と上手くいかないとき、がんばることが仇となる!?過剰適応の罠
「適応障害」といえば皆さん一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
周りに上手く合わせられず、様々な問題が生じてしまう… 一方で合わせすぎても問題が起こる場合があるのをご存知でしたか?
私が陥ったのはこれでした。
周りに合わせすぎてしまう…「過剰適応」
新しい環境、慣れない場所、周囲の人… ある程度自分を周りに合わせる、すなわち「適応」することで私たちは生きています。
「適応」は自分を守るためのものでもあります。
例えば新しい部屋に引っ越したとき、その部屋に慣れないといつまでたっても居心地の悪い暮らしをしなければなりません。
その部屋を整えて居心地の良いものにしていく…「適応」する必要があります。
しかし片付けが苦手だったりインテリアに詳しくなかったりで、この部屋を上手く変えていくことができない、でも引っ越すお金もない場合。
だんだん部屋に帰るのが辛くなります。
環境に上手く適応できず抑うつ状態へと発展…つまり「適応障害(不適応)」となります。
この場合は、片付けの本を読んだりインテリアを変えてみたり、時間とともに適応できるようになることも多くあります。
では居心地をよくするためDIYに凝り始めるとどうでしょうか。
ぴったりサイズの家具を作って、ペンキを塗って、壁紙を貼って…
ほどほどはもちろん良いですが、やりすぎて疲れきってしまった場合…
極端ですが、この状態が「過剰適応」です。
周りに合わせすぎて気を遣ったり、自分の意見を押し殺したりすることは必ず歪みを生じさせます。
その歪みは元に戻ろうとして、どこかで限界がきます。
結果、疲れきってしまったり怒りが爆発したり、抑うつ状態へと発展するのです。
自分の正しいと思う「適応」を
人にはちょうど良い距離感があると思います。
私は職場の人間に「もっと仲良くしたら?」「濃い化粧をしたら?」などと散々言われました。
あんまり言われるのでそんなに自分がおかしいのかと思い、自分を変えることにしました。
嫌いな上司や先輩にもニコニコして、楽しくおしゃべりして、人前に出る仕事でもないのに嫌だなあと思いながら濃い化粧をして…
その結果、職場での評価はあがりました。
でも私はうつになりました。
他人の言葉が原因なのに、病気になったのは私の責任。
それはとても悔しいことです。
他人はなんの責任感もなく、ただの思いつきで平気で言葉を発します。
あなたの為と言いつつ、自分の利益を押し付けてきます。
他人に惑わされず、自分の正しいと思う距離感で周囲に適応していきましょう。
「過剰適応」に気付いたら
過剰適応は本来の自分を押し殺している状態です。
嫌だなあ、悲しいなあ、疲れている、イライラする…そんな気持ちを押し殺したり、見ずにいたりしている場合があります。
消そうとしても間違いなくそこにあるのです。
それに気付いて認めて、発信していくことが必要です。
でも自分のことを伝えてこなかった人間にとって、これはとても難しいです。
感情を伝える、ではなく人にお願いすることから初めてみると良いかもしれません。
まずは一言「手伝って」
仕事がたくさんある!でもきつい!こんなにできない!
そんなとき、多少無理してでも一人でやろうとするとします。
その前に「少し手伝っていただけませんか…?」と勇気を出して訊いてみましょう。
さらにそのとき、もし可能なら自分の状況も加えてみましょう。
「今日は少し体調が悪いので😔」
「他に優先する仕事があるので💻」
「私一人では難しいので🙏」
きっと自分のことを伝える練習になります。
もしかしたら相手の事情によっては断られるかもしれません。
でもよっぽどのわがままでない限り、私達と同じように皆、頼られて嫌な気はしないはずです。
まして普段人に頼らない人が自分に頼ってくれた!!うれしいです😊
同時に私達も「ノー」を言えるようになりましょう。
「それは嫌だな」と伝えて初めて、他人は「ああ嫌なんだな」と理解してくれます。
もしそれで相手が怒るようなら、問題は相手の方にある場合が多いです。
世界が回っても自分がつらいと結局意味がない
確かに自分が我慢すれば世界は回ります。
でも我慢した歪みはやっぱりどこかで爆発し、世界を壊してしまいます。
自分のことを発信しつつ、周りと上手く折り合いをつけて生きていくこと。
こう書くととても難しいことのようですが、きっと小さな一つ一つの積み重ねです。
自分でもできそうなことから、ゆっくり初めていきたいですね🌷